Bさん家族がこれ程、満足しているマンション。欲しい人は居るはずだし、良いマンションなのだから高値が付く可能性もあるはず。ここはBさんとは打合せ無しで書いていますが、多分、Bさんの高回転の脳みそならば、そうした人間の購買衝動の本質を突くような計算があったはず。
Bさんは、購入後たった3年で一度、このマンションを、N村不動産に依頼して売り出しました。その金額は7,800万円。
やや時期尚早だったのか、N村不動産の力不足だったのか、結局、売れなかったのですが、「この金額で買ってくれる人がいるのであれば売りたい」というスタンスが非常に重要です。
そもそも売らなければいけない理由の無い売主ほど強いものはありません。
それから少し時間が経過して、お子さんも大きくなり、一人部屋が欲しいと言う希望者も出始めました。これを契機に、再度の売り出しを検討し始めたBさんから、当社が本件のご依頼をいただきました。
この時もBさんは、「どうしても売らなければいけない訳でもない。最悪は、子供をもう少し我慢させてもよい」との明確なスタンス。
ここに、“高額条件で買うと言う人が現れるまで待つ”という余裕が生まれるのです。このスタンスがとれることが、高額売却を実現するための最大の勝因なのです。
逆説的に言えば、この日までにどうしても売りたい、という事情がある方は、高額で売却することはほぼ諦めた方がよいでしょう。早く売りきりたければ値段を下げる、というスーパーの鮮魚売り場と同じ理屈は不動産でも同じなのです。