美味しいと近所で評判になり、客が溢れているレストランが値上げしたイメージでしょうか。毎年毎回、値上げを繰り返しても入居が滞ると言うことが無いので(そうなれば勿論、方針を見直します)、賃貸アパート経営の根幹たる、当該物件における基礎賃料そのものを見直しました。
(2) 長期契約住戸
ここでご注目いただきたいのが「NG」判定の住戸がいくつか出ている点です。「NG」とは言うまでも無く、周辺住戸の運用に比して「安すぎますよ」という警告なのですが、ご確認下さい。
これこの通り、長期契約住戸に分布が集中します。
確かに昔から、「賃貸は安くても長く借りてもらった方が良い」などと言うものですが、計算した人はいるのでしょうか。実際の解析結果は、上記の通り、まるで異なります。
「賃貸は安くても長く借りてもらった方が良い」と言うのは、おそらくはオーナーに以下に対処する技術や知恵が無いとか、対処すること自体が面倒だという理由で、本来すべき仕事を放り出した結果出てくるだけの話なのでは無いでしょうか。
- 空いてしまうと募集費用が結局掛かる
- 入れ替わったら賃料は基本的に下がっていく
- ずっと同じ入居者ならば、補修する必要も無い
- 入退居があると、補修箇所、新賃料等々、考えなければならなくて面倒
当社サイトをお読みいただいている方は十分ご存じの通り、当社では常々、これら全てに的確に対処してきています。ですから+Cの賃貸では、特定の住戸を、無駄に安価に長期間、借りていただく必要は無いのです。
(3) 管理費の値上げ
B地区で特徴的なのは管理費の値上げでしょうか。ここは感覚的にお伝えさせていただきますが、当初2,000円だった管理費を多くの住戸で4,000円にするのに、三年かかっていないと思います。
総額では月額35,000円が70,000円というイメージでしょうか。
年間なら420,000円。10年なら420万円という事です。
そう書くと、非常に安易に2,000円分、自分は何もしないで管理費の数字設定だけを動かそうとするオーナーがたくさんありますが、いかがなものかと思います。
B地区での手順は以下の通りです。
- セコム特約条件の設定導入
- WI-FIの無料通信速度及び容量の大幅改善
大事なことを書きます。
こんな当たり前の前提に立つだけで、今まで誰も実現出来なかったような戦略も、なんらの混乱無く、粛々と進みます。賃貸借契約継続中の住戸に対する値上げのお願いなのか、入退居の入れ替わり時まで待った方が得策なのか、当然に戦略は求められます。
なお、この作業の中で当社の提供資料によって現地担当の管理会社がある入居者の方に、当該住戸の賃料、管理費は現在は不適切に安くなってしまっており、改善の協力をお願いしたいとの申し出をさせていただいた際、「良く承知している。人気物件で周りの家賃が高いのも、募集状況がネットで分かるので、自分より高い賃料ですぐに埋まるのもよく知っている。逆に、安く住まわせていただいていて申し訳ない」と言われたとの報告がとてもありがたく、印象的でした。