月末の営業マンには要注意

ノルマを達成しないと、食べていけない不動産業界

人材流動の大きな要因で、「いい人」程、生き残れないような仕組みになっています。

 顧客希望と紹介物件が乖離する理由

当社に相談に来られるお客様から、以前、物件紹介を依頼した不動産業者の営業マンが、自身の希望と全く異なる物件ばかりを紹介してきて大変困ったというお話を良く伺います。

 

数多いパターンは、お客様は土地を購入して、建物はきちんと建築家に設計してもらいたいという要望を最初から伝えているのに、紹介される物件は「建築条件付き宅地」や「建売住宅」「中古住宅」というパターン。

 

私たちから見れば理由は明白で、概ね以下のように整理できるでしょう。

●建築条件付き宅地  →建物工事会社からバックマージンが得られ、仲介料も両手

●住宅メーカー所有地 →住宅メーカーから紹介料が得られ、仲介料も両手

●中古住宅      →その中古住宅の売主から仲介委託されているので仲介料が両手

これに対して、市場に公開されている「更地」を仲介しても、仲介料は片手になってしまい、建築家が入ってくると工事会社も自由に出来なくなるため紹介料も得られず、不動産業者の利幅がもっとも下がってしまうのです。

 

顧客の要望、利益よりも、どうしても自社の利益、自己利益が優先してしまうのが普通の不動産営業マンなのです。

 

なぜか。

 

以下をお読みいただくと、非常に簡単にご理解いただけるのではないでしょうか。

 不動産業界とノルマ

まず基本的な情報として、不動産業界はほとんどの大手企業はノルマ制になっています。

その基本給は月額、15万円~20万円と言われています。

 

そういう給与条件で子供を二人、私立に通わせ、住宅ローンを支払うことを想像してみて下さい。

ノルマ=歩合制の部分で相当に、毎月毎月売り上げなければ、とても生活が成り立たないことが簡単にご理解いただけると思います。

 

不動産業界と消費者の間には圧倒的な情報格差がありますから、「土地購入予算5千万」という要望のお客様に対しては、数ある物件の中から、「7千万円」「6千万円」「7千万円」という三つの物件を紹介し、6千万円の物件を割安に見せかけて、住宅ローンの返済期間を延長させて、+1千万円の物件に落とし込めば良いのです。

 

実は3,500万円でお客様の要望をほとんど満たすような土地があったとしてもです。

 月末本番

これが月末になると、面白いほど分かりやすく、思考の自己中心性に拍車が掛かります。

見学の日程調整や速度、件数や関心の無い物件も、おかまいなしになる様なケースも珍しくありません。ちなみにそうした物事の考え方は「売買契約」「決済引き渡し」などの日程調整にも当然に反映されますから、どんなに忙しい方の場合でも、「月」「火」「木」「金」のいずれかの平日日中の時間を空けさせられることになります。

土日は一部の決済可能銀行を除いて多くの金融機関が休みであり、水木は営業マンが休みだからです。これも良く聞く話ですが、こういう場合の説明を、出来る営業マンは「売主様のご都合で・・・」として切り抜けているようです。慣例的に買主・売主は直接話を出来ない仕組みになっていますから。

特に売主の立場の場合には、こうした月末の営業点数にカウントされてしまうような、「営業マンの都合の良い物件」にならないように気をつけなければなりません。

なまじ魅力的な物件は、営業マンに「今月のノルマ」にカウントされやすいですから、その作戦は「無料査定書」の作成段階から徐々に進行していると考えるべきでしょう。安い方が買主を自分が見つけて、両手仲介に仕上げやすいので、査定が妥当かどうか、慎重に確認する必要があるのです。

―不動産業界の常識を疑え―