目次 7月11日:齊藤からの問いかけ
札幌という居住地の選定理由
山脇様 ご無沙汰しています。お元気ですか?
福島の件はスッカリ実現できずじまいで申し訳ありませんでした。今日は山脇に教えて欲しいことがあって、メールしました。「居住地の選定理由、考え方」です。
山脇は奈良出身で日建設計で東京勤務。仕事では今でも関西の大手企業の委員会にも定期参加していて、それでも札幌にを居住地、仕事場として積極的に選択したわけだよね。どんな理由?
実は今、コロナの影響もあり、東京を脱出する人が一気に増えています。北海道が良いところなのは、「夏の湿度」等々、オレも昔から聞いてはいるけど、通勤が無い以上、あるいは月に一回等々なると、ハッキリ言って今後は日本のかなり広範囲の都市が居住地の候補になり得るでしょう。
その中で、どんな事を指標にするのが良いのか。なまじ選べる可能性が拡大しているからこそ、ここで議論しておく意味があると思っています。
高齢者施設の重要性
また今後、齊藤自身も含めた話なのですが、どの様に高齢化を迎えて、ハッキリ書けば「自分がどの様に死んでいくのか」というのは、意外と皆さん、考えていないことだろうと思います。
確かに最近、賃貸物件での高齢者入居敬遠問題や孤独死問題は社会問題化しているけれど、だからといって本当に持ち家で配偶者が最後まで老老介護が出来るのか。あるいは最後には一人、誰かが残るわけだけれど、その人は具体的にはどの様に死を迎えるのか。
介護というのはやったこが無い人間。特に経済成長後の核家族化により、祖父母との同居経験無く育った人間が非常に安易に取り組もうとするものの、「ボケ」などが絡めば仕事を放棄するだけでは追いつかず、過程など簡単に崩壊しかねないほどの特殊な重労働になる。
安心して入居できる高齢者施設の重要性は、ますます高まるのでは無いかと思う。
賃貸アパート経営“術”の、高齢者施設への応用
ところでアース・デザインには賃貸アパート経営の成功事例が山ほどある。
今、好結果を出している賃貸アパート事業の仕組みを、高齢者有用施設に応用すれば、オーナーが施設を建設し、運営会社に建物を賃貸し、自ら建設したその建物に入居するというスキームが構築できるだろう。その施設の一室を自分仕様に作り、元気なうちから入居してしまい、介護が必要になる毎に段階的にサービスを受けていく。その他の部分からはオーナーとしての賃料収入が継続的に得られるから、将来の自分の介護費用の負担も相当に抑制することが出来る。
特に子供の居ない夫婦の場合、資産はもっていても仕方が無いし、付き合いもない甥や姪に、多額な遺産を残すのは、彼らの金銭感覚や人生観にもきちんと配慮した上でやらないと、簡単に人一人の人生を狂わせる。むしろ余剰資産があるのなら、一緒に高齢化しつつ、生活を楽しんでいる施設や仲間に寄付するという発想が会っても良いだろう。同じ考えの人が後に続けば、施設の運営も安定していくし、そういう入居者であれば、施設からも十分に、大切にしてもらえるのでは無いかと考えています。
平均余命を考えれば、多くの世帯でやはり女性が残るのだろうと思うけれど、その時に、昨今はやりのおかしな詐欺などに遭わないように、今のうちに老後のすみかだけは予めプログラムしておきましょうという提案です。
その場所は齊藤自身のことを考えて見たとき、もやは「鎌倉」などではなくて、近場なら中井や足柄。もしかすると札幌でも良いのかもと。
居住地選定の具体的要素
以上、考えてくると、今後の居住地選定では、通勤(仕事や打合せ)のしやすさに代わって、以下のような要素が自分の場合には大事になるなあと思った次第です。
・土地が安い
・温泉が近くに多い
・趣味やスポーツに移動時間が掛からず、便利
・地震があっても平野なので、被害が限定的?
・土石流や津波等々の水の災害は注意して用地選定
今更スキーもやらないし、雪道の車には自信は無いし、齊藤の場合には実際の所、札幌は、特に冬などはどうなのだろうと思います。
時間のあるときで良いので、山脇の意見を、聞かせてもらえればと思います。
札幌生活のその具体的な話をお願いします。 齊藤