+Cの賃貸 年間賃料売上詳細 -船橋-

投稿者: | 2022年10月25日
建築家監修の+Cシリーズ賃貸アパート。でも投資なのですから格好良いだけではなんの意味もありません。デザイン性に併せて事業としての優位性をご確認下さい。

目次

総武線船橋駅  徒歩10分 ブルク船橋の事業概要

本事業はJR総武線及び総武快速線、京成線本線(特急停車駅)、東武野田線の三線が乗り入れる、千葉県屈指の交通結節点である船橋駅徒歩10分という、類い希なる立地での事業です。オーナーは湘南エリア主要駅の大地主の家計であるものの、一般企業に勤務されながら資産運用を手がけており、その一環として大災害…特に首都直下型地震への対応を視野に入れた複数棟遠隔地所有を実践されました。

 

現在オーナーは船橋の21世帯年間賃料1,350万の、空室保証付き確定賃料払い契約を解除。年間賃料約1,540万の自主運営に切り替え、小田急線沿線に3棟目の物件の目処を付けたところで、お仕事を退職されました。今後は賃貸アパート事業に主軸を置いて、資産管理法人の運営も検討してゆきます。

(1)空室保証、借り上げ保証の損害

借り上げ保証手数料が多くの場合10%程度である事は、多くの方がご存じなのではないでしょうか。これは本事業でも変わりが無く、建物を建設したデベロッパーの査定賃料は1,500万であり、その90%が保証賃料としてオーナーに5年に渡って支払われていました。ここですぐに計算が合わないことに気づかれると思いますが、利ざやは年間40万以上あります。5年なら200万円。

 

借り上げ保証というのは売り上がった賃料の90%を支払う事業なのではなく、支払うと決めた賃料以上に売り上げた分は保証会社の利益が膨らむ事業なのです。よってオーナーは当初の取り決めの年間150万に加えて約50万、5年にすると1,000万近い金額分、知らないうちにデベロッパーの利益増進に協力したことになるのです。

(2)借り上げ保証は利益を上げる必要の無い事業

借り上げ保証は構造として以下の二つの特徴を持っている。

 

○オーナーへの支払い賃料を売上が下回らない限り、赤字は出ないので利益追求より薄利多売の構造になりやすい

○安価な賃料設定は事業健全性を損なうとともに、不良入居者の長期入居が発生しやすい (ゴミ屋敷)

○事業として低レベルで安定しやすいため、契約の解除、発展的展開、変更などの実務的難易度が非常に高い

 

差額がそのままデベロッパーの利益になるという説明をしましたが、多くのデベロッパーはそこまで真剣に利益を追求しているわけでもありません。むしろたまたま利ざやが伸びれば儲けものという発想の方が多く、安い賃料でも空室が出ないことの方を重視します。この弊害で最も多いのは「敷金0」の入居を促進してしまうことで、これは後に、大きく削られている利益を取り返そうと、借り上げ保証を解除した後にオーナーが直面する最初の問題でしょう。室内に大きな補修が必要となった場合、実務的には自己負担で修繕をせざるを得ないような状況が頻発することになります。

(3)借り上げ保証解除直後の課題

これまでに述べてきた通り、そもそも借り上げ保証は不健全な事業になりやすい体質を内包していますから、安価な賃料設定、囲い込み型の会員登録制度の解消、家具家電付き契約の整理や買取等々、保証契約の解除が非常に困難というか、そもそも保証契約の解除は出来ないような仕組みが何重にも張り巡らされているといって良い状況になっています。

 

本事業でも保証契約の期間、解除を前提に対策を検討しようにも、個人情報だのなんのと理由を付けて、入居者名簿や契約書の開示はオーナーに対してですら全くなされませんでしたから、対応策の検討すら事前に構築することは困難でした。借り上げ保証契約を解除後に入居者リストは手に入りましたが、5年も6年も、地域相場を大きく割り込んだ金額で長期入居している居住者が半数以上という状況に唖然としたのを覚えています。

 

賃貸アパートの運営に対して、少しでも売上を伸ばそうという意識は微塵も感じられず、あくまでも満室の状況でオーナーに支払う借り上げ賃料と、売上の差額のみ、利益計上できれば良いという価値観が明確に見て取れます。

 

最初にやらなければならない作業は、あまりにも安価に長期間居住している入居者に対する、健全な賃料の提示…要するに値上げの通知となります。とはいえここで同時に退居されても運営が苦慮しない程度の範囲を段階的に設定しなければなりませんし、入居者から見れば値上げなので、納得感のあるサービスの向上をどう提供するかも段取り含めて検討する必要があります。

(4)賃貸アパート事業の健全化と建物の高質化

借り上げ保証型事業には、安い賃料でもそれ以上にオーナーへの支払いが安ければ成立するという側面がありますから、建物本体のみならず外構などには特に予算が掛けられず、非常に殺風景になりがちですが、その状態で適正賃料を超える家賃など、取れるわけがありません。

 

本事業では駐輪場の改修と屋根の設置、バイク駐機場の新設、館名盤やシンボルツリーの設置とライトアップ等々にメニューを絞り込み、セコムは同質サービスを継続、ネットは事業者を入れ替えてサービスを向上することで、旧借り上げ保証会社が取得していた月額会費をそのまま管理費に繰り入れることとしました。

 

+Cの賃貸では、他物件も含めて常時、良い物を多くの工夫を重ねて提供することで適正賃料以上の賃料を実現しようとしていますが、本事業も徐々に、今までの賃料を上方修正した、健全な運営軌道に乗っていくことと考えています。

―不動産業界の常識を疑え―